真夏になって緑が生い茂り、暗くなった庭に鬼百合が咲き始めた。鬼百合は山野に自生する植物で、我家のものも勿論、栽えた覚えは全くない。
前回の菖蒲の稿でも書いたように、これまでは若い芽のうちに鹿に食べられてしまっていたので、花が咲くのにお目にかかれなかったというわけである。
「鬼百合」は一名「天蓋百合」ともいわれ、高さは1メートルくらいに育つ。おそらくはその特徴あるそりくり返った花弁が天蓋に似ていることからくるものであろう。もうひとつの特徴はその長いながい、先端が紫色の花蕊である。
これらの特徴を踏まえて詩にしてみた。「煌(こう)」はかがやくさま。
百合の咲いたことを藤沢に住む孫娘に報せた絵手紙